Bizメール&ウェブエコノミーの検証・評価レビュー

2019年12月27日で、「Bizメール&ウェブ エコノミー」の提供は終了しました。
法人向けのおすすめレンタルサーバーについては、以下をご覧ください。

法人(個人事業主)向けのレンタルサーバーの選び方とおすすめサーバー

通信業界最大手の NTTコミュニケーションズが提供するリーズナブルなレンタルサーバーが、「Bizメール&ウェブエコノミー」。

提供元の NTTコミュニケーションズの名前を知らない人はいないくらい有名な大企業ですが、海外にも大容量の回線網を持っていることでも有名で、インターネットプロバイダーの「OCN」や「ぷらら」、「goo」などの運営も行っています。

その大企業が運営するレンタルサーバーの中でも格安のプランである「Bizメール&ウェブエコノミー」の詳細について、レンタルサーバー選びの7つのポイントに照らし合わせて紹介します。

なお、公式サイト上に記載されている仕様以外についても、かなりの情報をサポートに確認してありますが、会社側として開示している情報以外は回答不可と返事をされるケースが多いため、基本的に公式サイト内の情報のみをもとに評価しています。

7つのポイントをチェック!「Bizメール&ウェブエコノミー」のレビュー

1.安定性

まず、品質保証制度(SLA)稼働率については、記載がありません。

障害情報に関しては、過去1か月程度の情報が掲載されていますが、原因等の記載はありませんでした。

転送量は無制限で、同時アクセス数の上限については、「ブラウザに1分間に表示可能なページ数が20~60」という制限値が公表されています。

なお、データセンター・バックボーン回線・収容人数については公開されていませんが、通信会社大手であることと、ビジネスユーザー向けということもありますので、比較的余裕はあると思われます。

2.サイトの表示速度

サーバーの具体的なスペックについては、CPU・メモリ・HDD の構成、回線速度のいずれも非公開でした。

PHP については、モジュールモードと CGIモードのいずれも利用可能です。

3.バックアップ

ユーザーのためのバックアップは用意されているようですが、詳細は不明です。

4.セキュリティ

IDS(不正侵入検知システム)・IPS(不正侵入防御システム)・WAF(Webアプリケーションファイアウォール)はいずれも用意されていないと思われます。

また、Web改ざん検知や国外IPアドレス制限機能についても記載がありません。

FTPに関しては、FTPS(FTP over SSL)と SFTP(SSH File Transfer Protocol) の利用可否は不明。

メールのセキュリティ機能に関しては、ウイルスチェック・スパムフィルターが無料で利用できます。また、メールのSSL(POP・IMAP・SMTP(TLS))も利用可能です。

5.サポート体制

提供しているサポート体制については、電話とメールがあり、電話は携帯からの利用がOKなフリーダイヤルが用意されています。

営業時間は平日のみですが、トラブル対応は年中無休で行っているそうです。

FAQ は同社の他の多くのサービスと同一のため、検索をしてもサービスがありすぎて探すのがやや困難です。また、サポートマニュアル的なものは見つけられませんでした。

なお、サポートがいいという評判をあちこちで見かけますが、管理人が個人的に利用した限りでは、あまりいい対応とは感じられませんでした。

6.プラン変更

同シリーズには「Bizメール&ウェブ ビジネス ライト」「Bizメール&ウェブ ビジネス ベーシック」などのプランがありますが、プラン変更はできないようですので、実質1プランのみと言えます。

なお、ディスク増量等も行えないようですので、あらかじめ決められた範囲をオーバーしたら、引っ越しするしかないですね。

7.料金関係

オプション料金が必要な主なサービスは特にありません。

試用期間はありませんが、初期費用が無料で、1か月単位での支払いが可能です。申し込み月は無料(その月の内に解約した場合は料金が発生するようです)のため、とりあえず2か月だけ試してみるというのも可能でしょう。

また、初年度無料で独自ドメインが1つ利用できます。

その他の特徴

他社からのサイトのデータの移行を簡単に行える「データ移行サポートツール」や独自の「おまかせ!ホームページ制作更新パック」などのサービスがあります。

どの程度の品質のものができるのかはわかりませんが、月額課金で定期的な更新も行ってくれるようです。

また、グローバルIPアドレスが 1つ利用できます。

その他仕様に関する注意点

・設定可能な独自ドメイン数は1つ
・独自ドメインのサブドメインも設定不可
・日本語ドメイン非対応
・SSH 利用不可

7つのポイントまとめ

Bizメール&ウェブエコノミーについて、以上のチェックポイントをまとめます。

・転送量は無制限だが、同時アクセス数の上限は低め
・サーバーのスペックは不明 モジュール版の PHP は利用可能
・バックアップの詳細は不明
・セキュリティ関連も不明
・電話サポートはフリーダイヤルだが、マニュアルの有無は不明
・プラン変更は不可 ディスク増量なども不可
・試用期間はないが、初期費用無料で、1か月単位の支払いが可能
・ホームページ制作・更新サービスなどあり

「Bizメール&ウェブエコノミー」の総評

「Bizメール&ウェブエコノミー」は、大規模な通信回線を持つ、業界最大手のNTTコミュニケーションズが運営しているという安心感と転送量無料というアドバンテージがあるプランです。

ただ、同時アクセス数の上限目安が、20~60ページ/分ということなので、大量アクセスにも耐えられるとは考えられません。また、ビジネス向けのため、稼働率なども高いとは思われますが、非公開のため判断が難しいところです。

また、このレンタルサーバーのメリットとしてサポートがいいという評判を紹介しているサイトをあちこちで見かけますが、私がサポートに問い合わせをした時には、正直あまりよい対応とは思えないような返信をもらいました。

以上から、すでに何らかの形でNTTコミュニケーションズと会社レベルでの付き合いがある企業や別途用意されているサイト作成オプションなどを使う場合は別ですが、個人~個人事業レベルのビジネスサイト運営には「Bizメール&ウェブエコノミー」は特に大きなメリットはないように思います。

もし、NTTブランドという大手の安心感を求めるのであれば、NTTコミュニケーションズのさらに子会社である、NTT PC コミュニケーションズの「WebARENA SuiteX」がおすすめです。多数のサイトを作成する予定なら、マルチドメイン数の多いエックスサーバーがいいでしょう。

「Bizメール&ウェブエコノミー」を利用するのであれば、値段の割にはディスク容量が少なく、利用可能な独自ドメイン数が1個までしかないため、実質1サイトを安定して運用したいケースで利用するといいと思います。初期費用・初月が無料、月払いも可能なので、とりあえず試すのもありでしょう。

2019年12月27日で、「Bizメール&ウェブ エコノミー」の提供は終了しました。
法人向けのおすすめレンタルサーバーについては、以下をご覧ください。

法人(個人事業主)向けのレンタルサーバーの選び方とおすすめサーバー

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