エックスサーバー対決!「エックスサーバー」v.s.「X2(エックスツー)」徹底比較



最高スペックのサーバーとコストパフォーマンスの良さがダントツの「エックスサーバー」。当サイトでもイチオシしているエックスサーバーには、上位サービスとしてX2(エックスツー)」というレンタルサーバーがあります。

当然どちらも同じエックスサーバー株式会社が提供しているレンタルサーバーですが、パッと見で違いが分かりにくいところがあります。また、エックスサーバーと被る点も多いため、当サイトでもあえて「X2」のレビューはしていなかったのですが、どちらのレンタルサーバーを選ぶか迷う人も多いと思いますので、今回取り上げてみることにしました。

では早速、この エックスサーバーX2(エックスツー)を、その概要からサーバーの実際のパフォーマンスまで徹底的に比較してみることにしましょう。


エックスサーバー と X2(エックスツー)の概要を比較

まずは、エックスサーバーX2(エックスツー)(以下「X2」)の料金や主な仕様から比較してみます。

エックスサーバーは最も安価な「X10」プラン、X2 も下位の「スタンダード」プランでチェックします。

エックスサーバー「X10」 X2「スタンダード」
月額費用(税抜) 900円~ 1,800円~
初期費用(税抜) 3,000円 6,000円
ディスク容量 200GB 100GB
マルチドメイン数 無制限 無制限
データベース数 50個 無制限
WordPress簡単インストール
お試し期間 10日間 14日間
キャンペーン 独自ドメインプレゼント など 独自ドメイン割引



まず、料金関連については、X2 がエックスサーバーの 2倍の価格です。

でも、ディスク容量はエックスサーバーが X2 の 2倍あります。ディスク容量は通常の使い方であれば 100GBで十分ですので、ここは特に問題はないでしょう。

データベース数お試し期間は X2 が勝っています。

キャンペーンに関しては、エックスサーバーが独自ドメイン 1つ無料(契約期間中)に対して、X2 は独自ドメインが割引されるという特典があります。独自ドメインは、初年度だけ大幅割引している格安ドメイン会社のほうが安いですが、長年使うのであれば X2 で取得しても割安になる良心的な料金設定です。


7つのポイントでスペックやサービスを比較

では、次に「レンタルサーバー選びの 7つのポイント」に沿って、エックスサーバー と X2 のスペックとサービスの詳細を比較していきましょう。

安定性

エックスサーバー「X10」 X2「スタンダード」
稼働率 99.99% 以上 非公開
SLA × ×
転送量上限 70GB/日 70GB/日
バックボーンの回線 232Gbps 232Gbps

稼働関連ですが、X2 は稼働率が非公開です。ただ、サポート窓口に確認したところ、エックスサーバー同等の「99.99%以上」考えて差し支えないというような回答をもらいました。後述する「Monitis」のモニタリング結果からも、エックスサーバーと同等レベルの安定性は十分あると思います。

一方、転送量に関しては、料金が 2倍なのに転送量上限も同じというのは残念なところ。同じ料金でも、エックスサーバーの「X20」プランなら「90GB/日」なので、これくらいの転送量は保証してほしいですね。

表示速度

エックスサーバー「X10」 X2「スタンダード」
CPU 20コア 6コア12スレッド
メモリ 96GB 16GB
PHP CGIモード(FastCGI) CGIモード(FastCGI・Xキャッシュ)

※2016年11月時点での最新スペック

CPU とメモリに関しては、エックスサーバーのほうがより高スペックのものが使用されています。エックスサーバーのほうがユーザー数が多く、収容人数も多いと思いますのである意味当然かと思いますが、X2 はエックスサーバーほど頻繁にはスペックアップはされていないようです。

一方、高速化処理として X2 には「Xキャッシュ」というキャッシュ機能があります。サーバースペック上では、ここが唯一の X2 のメリットという感じです。

なお、APC や OPcache といったキャッシュ機能は、どちらのサーバーも利用可能です。

バックアップ

エックスサーバー「X10」 X2「スタンダード」
バックアップ期間・サーバー 過去7日間分/バックアップ専用サーバー 過去7日間分/バックアップ専用サーバー
バックアップ対象 Web・データベース・メール Web・データベース・メール
料金 無料(復元時有料) 無料(復元時有料)

バックアップに関しては全く同じ仕様です。

セキュリティ

エックスサーバー「X10」 X2「スタンダード」
WAF ×
IDS/IPS × ×

ユーザーレベルのセキュリティ機能に関しては、X2 のみで WAF が利用可能です。

一方、エックスサーバーで提供が始まった無料の独自SSL「Let’s Encrypt」は X2 が未対応です。(サーバーで簡単に設置ができないというだけで、手動で設置することは可能)

また、X2 では「CoreSSL」などの有料の最低価格帯の独自SSL証明書は取得できませんし、なぜか「ラピッドSSL」はエックスサーバーのほうが安いです。

ジオトラストとグローバルサインの SSL証明書も、X2 のほうが一見かなり高く見えますが、X2 には SNI SSL(ネームベース)での提供がなく、IP アドレスベースのみのため、このような値段設定になっているようです。そのため、実質の料金は同じです。

 例:クイックSSLプレミアム
  エックスサーバー:14,000円/年+IPアドレスベース 6,000円=20,000円
  X2:20,000円

サポート

エックスサーバー「X10」 X2「スタンダード」
電話 平日のみ なし(上位プランのみ)
メール 24時間365日 24時間365日

サポートに関しては、X2 が上位プランである「アドバンスド」プランのみ電話対応を行っており、「スタンダード」プランはメール対応のみです。メールは24時間365日対応で、24時間以内に返信してくれます。

プラン変更

エックスサーバー「X10」 X2「スタンダード」
変更可否 上位・下位 上位のみ
データ移行 不要 不要

プラン変更ですが、エックスサーバーは 3つのプランに対し、上位・下位ともに移行が可能です。一方、X2 は上位プランのみへ移行が可能です。

どちらもプラン変更時にデータ移行が必要ないのは、非常にありがたいですね。

オプション料金関連

エックスサーバー「X10」 X2「スタンダード」
オプション 特になし 特になし

いずれも通常利用する上で、別途料金が発生するサービスは特にありません。

7つのポイント総合評価

以上の仕様に関する比較をまとめると、以下のような感じです。

安定性 引き分け
表示速度 エックスサーバー有利
バックアップ 引き分け
セキュリティ やや X2 有利
サポート エックスサーバー有利
プラン変更 エックスサーバー有利
オプション料金 引き分け



トータルで「7つのポイント」に関しては、トータルでエックスサーバーのほうが良さそうという評価になりそうです。特に、料金に 2倍の差があるため、「引き分け」の評価でも、実質的にはエックスサーバーのほうが優勢と言っていいでしょう。


サーバーのパフォーマンスで比較

次に、各種ツールやベンチマークテストで調査した結果をもとに、各サーバーの実際のパフォーマンスを比較してみましょう。

エックスサーバーは、2016年4月時点でのスペック(CPU16コア/メモリ96GB)での測定結果です。X2 は以前の調査対象としては挙げていませんでしたので、今回この記事のために調査しました。

また、PHP のバージョンは、いずれも PHP5.6 を使用しています。(PHP7.0 を使用するともっとパフォーマンスは上がります)



では、Webサーバー の安定性をチェックした monitis の結果から。

安定性(monitis)

エックスサーバーのモニタリング結果
エックスサーバーのWebサーバーからの応答状況



X2のモニタリング結果
X2(エックスツー)のWebサーバーからの応答状況


monitis エックスサーバー X2
最速(ms) 40 120
最長(ms) 147 450
差分(ms) 107 330
応答なし回数(日本) 0 1
順位 1

(最速・最長・差分はレスポンスの速度 数値が小さいほうが速い/応答なし回数は、レスポンスが返らなかった回数 0に近いほうが安定)

どちらもレスポンス、安定度、ともにいい数値が出ています。エックスサーバーと比べると、若干 X2 のほうがレスポンスも安定度も下がるように見えますが、他のサーバーと比較すると 2位にランクインしますので、非常に優秀であることが分かります。

Webサーバーのパフォーマンス(ApacheBench)

次に、Webサーバーの OS である Apache のパフォーマンスをチェックする、「ApacheBench」の結果を見てみましょう。

HTTP Requests per second エックスサーバー お名前.com
平均 1,670 1,223
順位 1
PHP Requests per second エックスサーバー お名前.com
平均 66 37
順位 3

(数値は「1秒間に処理したリクエスト数」 値が大きいほうがパフォーマンスが高い)

まず、単純な HTML サイトのパフォーマンス(HTTP Requests per second)は、やはりエックスサーバーがかなり速いですね。それでも X2 はランクに入れるとするとほぼ 2位タイの 3位に食い込みます。

次の WordPress などで作成されたサイトのパフォーマンス(PHP Requests per second)は、いずれも数値が落ちますが、エックスサーバーの 3位に対し、X2 も 4位の位置に来ます。

PHP の処理速度(PHP Benchmark)

最後は PHP の処理速度をチェックする、「PHP Benchmark」の結果です。

PHP Benchmark エックスサーバー お名前.com
12回の平均値 13 19
中間値の平均値 13 19
最大値と最小値の差 3 3
総合順位 1

(数値は「既定の処理が終わるまでに要した時間」 値が小さいほうがパフォーマンスが高い)

こちらは少し差が付きました。順位ではエックスサーバーがトップですが、X2 は 4位に来ます。

サーバーのパフォーマンス総合評価

以上の各種テスト結果をまとめると、

・どちらのサーバーも他のレンタルサーバーと比較すると高いパフォーマンスを実現している
・ただ、いずれの結果もエックスサーバーのほうが X2 よりパフォーマンスは高い

と言えます。


「エックスサーバー」v.s.「X2(エックスツー)」徹底比較まとめ

以上、エックスサーバーと X2 の仕様・サービス、そして実際のパフォーマンスを比較してみました。

同じ会社の共用サーバーということで、パフォーマンスにおいても非常に似通った結果がでました。

ただ、X2 は料金的にエックスサーバーの 2倍ありながら、同等のパフォーマンス(しかもエックスサーバーのほうが少し上)が出てしまうのであれば、コストパフォーマンスはエックスサーバーのほうがずっと高い、ということになってしまいます。

また、エックスサーバーのほうがスペックの増強やサービスの拡充などが頻繁に行われているため、エックスサーバーのほうが最新のサーバーを利用できるというのも間違いありません。



ただ、一点気になるのは、エックスサーバーは新規契約者が多いため、新規利用者が多くてまだあまり利用されていないサーバーでパフォーマンスチェックを行った可能性があることに対し、X2 は古くからのユーザーも利用しているサーバーにてチェックした可能があります。

あくまで仮定の話ではありますが、もしそうだとすれば、エックスサーバーでは使用しているうちにパフォーマンスが下がる可能性があるのに対し、X2 ではパフォーマンスが下がる可能性は低く、安定度は高いと言えるかもしれません。

とはいえ、X2 に倍の料金差を埋めるだけの価値があるかというと、エックスサーバーのパフォーマンスの高さにはその差を補っても余りあるくらいの実力があるため、その価値はなさそうです。



これは勝手な推測ですが、おそらく当初 X2 はエックスサーバーの上位プランの位置づけでリリースされたものの、エックスサーバーのコストパフォーマンスが高いことから、X2 のユーザー数が伸びず、結果的にエックスサーバーに力を入れることになり、X2 が中途半端な立ち位置になってしまったのかもしれません。

これは、ロリポップのエンタープライズプランのリリースに伴い、heteml が一時的にその価値を下げてしまったのに似ているかもしれません。(heteml は現在以前の価値を取り戻しましたが)技術の更新が速い IT 業界ではよく起こることなのかもしれませんね。



以上の情報をまとめると、X2 自体は非常に優秀なレンタルサーバーではありますが、少なくとも現時点で X2 にエックスサーバーとの値段差を埋めるほどの優位な点はほぼない、という結論になりそうです。

「エックスサーバー」v.s.「X2(エックスツー)」の対決は、エックスサーバーに軍配が上がりました



エックスサーバー「X10」の検証・評価レビュー
X2 の公式サイト