「ロリポップ!&heteml」v.s.「さくらのレンタルサーバ」徹底比較!



格安サーバーで最もよく知られているのは、間違いなく「ロリポップ!」を運営する GMOペパボ株式会社と、さくらインターネットでしょう。

ペパボはホスティング、つまり共用サーバーを中心に一般ユーザーを対象とした、いわゆる「BtoC」をメインとしているのに対し、さくらインターネットは自社で大規模なデータセンターを抱える、対企業を対象とした「BtoB」をメインとしています。ですから、全体の売り上げにおける共用サーバーの割合も大きく異なるでしょう。

会社の規模も全く異なり、ペパボは上場しているとはいえ JASDAQ、一方のさくらは東証一部上場の大企業ですから、ある意味比較の対象とするのもおかしいレベルではありますので、力の入れ具合が異なるのも当然だと思います。

とはいえ、ユーザーから見るとそういったレベルの話はあまり関係なく、単により安く、より性能のよいサーバーを使いたいというのが本音でしょう。

そこで、今回は GMOペパボ株式会社の提供する共用サーバーサービス「ロリポップ!」&「heteml」と、さくらインターネットが提供する共用サーバーである「さくらのレンタルサーバ」のプランについて、そのサービス概要からサーバーの実際の性能までを比較してみたいと思います。


ロリポップ!&hetemlとさくらのレンタルサーバの概要を比較

最初に、両社サービスの違いについて見ていきましょう。まずは、主なサービス概要からです。


主なサービスの違い

以下に、両社における各プランと価格帯毎にディスク容量、マルチドメイン数(設置可能な独自ドメイン数)、転送量の目安を一覧にしました。


ロリポップ!&heteml さくらのレンタルサーバ
プラン名 ディスク容量 独自ドメイン 転送量 月額料金 ディスク容量 独自ドメイン 転送量 プラン名
エコノミー 10GB 20個 40GB/日 100円台 10GB 20個 40GB/日 ライト
ライト 50GB 50個 60GB/日 250円台
スタンダード 120GB 100個 100GB/日 500円台 100GB 20個 80GB/日 スタンダード
heteml 256GB 無制限 120GB/日 1,500円台 200GB 30個 120GB/日 プレミアム
エンタープライズ 400GB 無制限 無制限 2,000円台 300GB 40個 160GB/日 ビジネス
4,000円台 500GB 40個 200GB/日 ビジネスプロ



競合するだけあり、おおむね似たようなサービスレベルになっていますが、全体的にはロリポップ!のほうがスペックが高くなっています。特に月額料金が1,500円以上のサービスになると、マルチドメイン数や転送量に大きな差が出ています。

ここは運営方針の差が出ているところだと思いますが、ユーザーとしても必ずしも無制限がいいというわけではありません。むしろ、ある程度設定可能なドメイン数や転送量上限が制限されているほうが安定性は高いとみることもできるためです。

なお、この中の2,000円台のプランに関しては、ロリポップ!が2,000円なのに対し、さくらのビジネスプランは2,500円台と500円の差があります。


その他の主なサービスの違い

次に、その他のサービスの中で、重要と思われるものをいくつかピックアップし、比較してみました。


ロリポップ!&heteml さくらのレンタルサーバ
HTTP/2 ×
無料独自SSL ×
PHP CGIモード/モジュールモード CGIモード
WAF
バックアップ ○(オプション) ×
プラン変更 ○上位のみ ×
電話サポート スタンダード以上 全プラン
お試し期間 10日間 14日間



HTTP/2 や無料の独自SSL など、新し目の機能に関しては、やはりペパボ側がフットワークが軽く、導入が速い傾向があります。また、バックアップやプラン変更と言った、基本的な項目に関しても、より柔軟性が高いのはペパボのほうですね。

さくら側のメリットと言えば、全プランで電話サポートが利用できること、お試し期間が長いことなどが挙げられます。

なお、CPU やメモリなど、サーバーのスペックに関しては、ペパボ側が非公開ため、ここでは比較していませんが、さくらのレンタルサーバの全プランでは、利用しているサーバーのスペックをユーザー自身が確認できる仕組みになっていますので、透明性は高いところもいいですね。


各サーバーのパフォーマンスを比較

では、次に各サーバーのパフォーマンスを比較してみましょう。サーバーの性能はスペックだけではわかりません。そのため、実際に各サーバーを使用して検証を行った内容から、実際の能力差を見てみたいと思います。

比較に使用するのは、当サイトで独自に調査したデータで、調査の詳細については、以下の各記事でご確認ください。



Webサーバーの安定性と応答速度をツールで比較(monitis)【2017年版】
WordPressサイトの表示速度をレンタルサーバー各社で比較【2017年版】(GTmetrix)
ロリポップ!の全プランの性能をベンチマークで徹底比較
さくらのレンタルサーバの全プランの性能をベンチマークで徹底比較


両社のサーバーの安定性を比較

まず、サーバーで最も重要な安定性からチェックします。

上のリンク先の記事でも紹介している、Webサーバーの監視ツール「monitis」を利用して、約7日間に渡りサーバーの安定性と応答速度をモニタリングした結果です。

表内の「応答速度」は、外部からサーバーに対してサイトのデータを送るよう命令を送った際(HTTPリクエスト)に、どのくらいで応答を返してきたかを計測したもので、数値が小さいほうが応答が速いため、より良いサーバーということになります。

また、「応答なし回数」は、リクエストを送ったにもかかわらず、サーバーから応答がなかった、つまりWebサイトの表示ができなかったことになるため、応答なしの回数が少ないほうが安定性が高いサーバーということが出来ます。


ロリポップ!&heteml< さくらのレンタルサーバ
プラン名 応答速度 応答なし回数 応答速度 応答なし回数 プラン名
エコノミー 77 4 81 179 ライト
ライト 521 1
スタンダード 265 1 1106 9 スタンダード
heteml 492 0 1098 5 プレミアム
エンタープライズ 612 22 1008 0 ビジネス
1040 0 ビジネスプロ



まず、応答速度ですが、これはすべてのプランにおいてロリポップ!のほうが良い数値が出ていますので、レスポンスはロリポップ!のほうがいいということになります。

一方、応答なし回数については、一部大きな差が出ていて、一番安価な月額100円台プランではさくらのレンタルサーバはかなり不安定、対して月額2,000円台ではさくらのレンタルサーバのほうがかなり安定性が高く、すべてに応答を返せている状況です。

まとめると月額1,500円以下の個人ユーザー向けプランはロリポップ!のほうが安定性が高く、2,000円以上のビジネス向けプランはさくらのレンタルサーバのほうが安定性が高いという印象です。


WordPressの表示速度を比較

次に、各サーバーに設置した WordPressサイトの表示速度を比較してみます。表示速度の計測には、Webサイトの速度に関するパフォーマンスを計測できる GTmetrix を使用しています。

結果の数値については、小さいほうが速く表示できるということなので、数値が小さいほうがより良いサーバーということになります。(計測に使用したWebサイトのデータは、すべてのプランで共通)


ロリポップ!&heteml さくらのレンタルサーバ
プラン名 表示速度 表示速度 プラン名
エコノミー 1.5 1.4 ライト
ライト 1.5
スタンダード 1.3 2.1 スタンダード
heteml 2.2 2.3 プレミアム
エンタープライズ 1.6 1.9 ビジネス
1.9 ビジネスプロ



全体的には、ほぼほぼ同じといった印象ですが、スタンダードプランに関しては、ロリポップ!が頭一つ抜けている印象があります。

いずれの会社でも、最も人気があるプランはこのスタンダードプランですが、このプランで大きな差がついているのは、ロリポップ!が狙って調整しているようにも思えます。


まとめ

以上、GMOペパボ株式会社のロリポップ!&hetemlと、さくらインターネットの共用サーバープランについて、概要と安定性、Webサイトの表示速度について、簡単に比較してみました。

ガチで競合するプランということで、全体的にはどちらも似たり寄ったりの部分はありますが、個別にみていくと価格帯毎にロリポップ!のほうが、ベターと判断できます。

特に、最も安い「エコノミー(ロリポップ!)」「ライト(さくら)」プランは、さくらのほうの安定性がかなり低いので、選ぶのなら絶対ロリポップ!がオススメです。

また、両社における全プランの中で最も人気のある「スタンダード」プランに関しても、応答速度・安定性・サイトの表示速度ほか、すべてにおいてロリポップ!がさくらより高いパフォーマンスを見せていますので、こちらも迷わずロリポップ!を選択していいでしょう。



ロリポップ!の公式サイト

heteml(ヘテムル)の公式サイト

さくらのレンタルサーバの公式サイト