「エックスサーバー」v.s.「mixhost」徹底比較!



ネットビジネス向けのレンタルサーバーの中で、名実ともに高い人気を誇っていた「エックスサーバー」ですが、2017年に新進気鋭の「mixhost(ミックスホスト)」がリリースして以来、その人気を二分するような流れになりつつあります。

質実剛健で既存ユーザーを大切にするエックスサーバーに対し、新しいテクノロジーを多数引っ提げてきた mixhost。どちらを契約すべきか悩む人も多いでしょう。

そこで、今回は エックスサーバー株式会社の「エックスサーバー」と、アズポケット株式会社の「mixhost」を、サービス概要からサーバーの実際の性能まで、各種のベンチマークツールなどを用いた独自の調査内容を交えて比較してみたいと思います。



エックスサーバーの検証・評価レビュー
mixhost の検証・評価レビュー


エックスサーバーと mixhost の概要を比較

最初に、エックスサーバーと mixhost の主なサービス概要の違いから見ていきましょう。

主なサービスの違い

以下に、両社における各プランと価格帯毎にディスク容量、マルチドメイン数(設置可能な独自ドメイン数)、転送量の目安を一覧にしました。


エックスサーバー mixhost(ミックスホスト)
プラン名 ディスク容量 独自ドメイン/データベース数 転送量 月額料金 ディスク容量 データベース数 転送量 プラン名
X10(スタンダード) 200GB 無制限/50個 70GB/日 約1,000円 40GB 無制限/無制限 1TB/月 スタンダード
X20(プレミアム) 300GB 無制限/70個 90GB/日 約2,000円 60GB 無制限/無制限 1.5TB/月 プレミアム
X30(プロ) 400GB 無制限/70個 100GB/日 約4,000円 80GB 無制限/無制限 2TB/月 ビジネス
約7,000円 120GB 無制限/無制限 3TB/月 ビジネスプラス
約15,000円 160GB 無制限/無制限 4TB/月 エンタープライズ

※2017/12 mixhost がプラン・ディスク容量・転送量等を変更



まずプラン数に関してですが、 mixhost には全部で5つのプランがありますが、エックスサーバーは3つです。選択の幅からいうと mixhost のほうが広いですが、エックスサーバーには sixcore という上位サービスが用意されています。

ディスク容量に関しては、エックスサーバーのほうがダントツに大きいです。これは、エックスサーバーが、安価な従来の HDD を使ったサービスであったのに対し、mixhost はリリース当初から高価な SSD を採用していたことがその理由の一つです。

現在はエックスサーバーもすべてのサーバーで SSD を使用していますので、条件としては同じです。ただ、Webサイトの運営程度では、それほど大容量のストレージは必要ありませんので、通常の使い方であれば mixhost でも十分でしょう。(mixhost も徐々にディスク容量は増やしています)



次に、利用可能な独自ドメインやデータベース数に関しては、mixhost が最安のプランでも無制限です。これを圧倒的なメリットとして紹介しているサイトも多いですが、サイト作成可能数が多いということは、それだけ同居しているサーバーに多くのサイトが作成される可能性が高いということでもあり、その分受ける影響も大きくなりやすいという点も考慮する必要があります。

転送量に関しては、ほぼ同じレベルだったのですが、2017年12月の改定で mixhost が日単位から月単位に変えたのと同時に、総転送量が減ってしまったので、月単位で見るとエックスサーバーのほうが多くなりました。

ただ、一時的なアクセス増に対応しやすいのは「月単位」のほうで(日単位の場合1日でも上限を超えると制限対象になりますが、月単位の場合は1か月のうち数日上限を超えても制限されないため)、また mixhost は元々目安はあるものの転送量無制限としていますので、短期間のアクセス増で制限がかかりにくいのは mixhost でしょう。そういう意味では、月トータルで見るとまだ同レベルといっていいかもしれません。


サーバースペックの違いをチェック

次に、サーバー周りのスペックの違いをチェックしてみましょう。


エックスサーバー mixhost
Webサーバーソフト nginx LiteSpeed
データベース MariaDB MariaDB
CPU 20コア 仮想2コア~8コア
メモリ 192GB 1GB~16GB
PHP CGIモード(FastCGI) CGIモード/モジュールモード
高速化機能 page_modspeed LiteSpeed Cache / QUIC

※2017/9 エックスサーバーが nginx を導入

※2017/12 mixhost が QUIC を導入



サーバーソフトの LiteSpeedMariaDB など、新しい機能に関しては、mixhost のほうが先に導入しており、他社ではまだ導入していないシステムもふんだんに盛り込んであります。また、2017年12月には、高速化機能の「QUIC」も日本で最初に導入しました。

一方、エックスサーバーも、サーバーソフトを Apache から、より高速処理が可能な nginx(エンジンエックス)に変更したり、MariaDB を導入するなどで対抗しています。



CPU とメモリに関しては、エックスサーバーはサーバーラック1台に対しての仕様、対して mixhost はアカウントごとで利用可能な容量を示しています。仕様上では、mixhost では CPU やメモリなどのリソースが仮想化され、独立している形になっているため、他のユーザーの影響を受けにくいシステムになっています。

しかし、mixhost もあくまで共用サーバーで、専用サーバーのように完全に他のユーザーから独立しているわけではないため、当然他のユーザーの影響は受けると考えられます。ですから、単純に同じ土俵で比較することはできませんので、サーバーのパフォーマンスについては、下に掲載している、実際に測定した「安定性」や「表示速度」などの調査結果もあわせて参照してください。


その他の主なサービスの違い

次に、その他の仕様の中で違いがみられるものや、重要な機能やサービスと思われるものをいくつかピックアップし、比較してみました。


エックスサーバー mixhost
HTTP/2
無料独自SSL ○(Let’s Encrypt) ○(COMODO社)
WAF ×
バックアップ
 バックアップからの復元 ○(有料) ○(無料)
プラン変更 ○(上位・下位) ○(上位・下位)
 プラン変更のタイミング 月単位 即時(日割り)
電話サポート ×
アダルトサイト ×
データセンター 国内 国内/アメリカ
お試し期間 10日間 30日間
キャンペーン 独自ドメイン永久無料、初期費用無料など 特になし

※2017/9 エックスサーバーが HTTP/2 に対応



まず、新しい通信プロトコルである HTTP/2 は、2017年9月に エックスサーバーも対応しました。セキュリティ機能である、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)は、まだエックスサーバーでは実装されていません(WAF は上位の sixcore にて実装済み)。

バックアップ自体はどちらも無料ですが、エックスサーバーはバックアップからの復元は有料です。ただ、自分自身でもしっかりバックアップを取っている場合は、使用する機会はほとんどないため、それほど大きな違いにはならないでしょう。



また、プラン変更に関しても、どちらのサーバーも上位・下位に変更が可能ですので、柔軟性は高いです。

ただ、プラン変更のタイミングについては、mixhost のほうがより柔軟性が高く、即時変更を反映できます。また、料金も日割りで計算してくれますので、例えば一時的にサイトのアクセスが急上昇した場合に、1週間だけ上位プランに変更するといったことも可能です。



一方、サポートに関しては、mixhost は電話サポートを行っておらず、Web 上からの問い合わせのみ対応しています。返答はメールでも届きますが、回答の速さに関してはエックスサーバーのほうが上です。(エックスサーバーは、必ず当日中に返信がありますが、mixhost は数日返信がないことも)

基本的にどちらも回答の質は高いのですが、人によるばらつきが少ないという意味で、個人的にはエックスサーバーのほうが質は上です。



掲載可能なコンテンツについては、mixhost では、アダルトサイトの運用が可能です。ただ、その分夜間のパフォーマンス低下の影響は懸念されます(アダルトサイトは夜間にアクセスが急増するため)。また、mixhost はアメリカにもデータセンターがあるため、海外向けのサイトを作るにも向いています。

お試し期間の長さでは mixhost は他社の追従を許さない、30日間という圧倒的な長さを誇っています。それに対し、エックスサーバーは独自ドメイン永年無料という、非常にメリットの大きいキャンペーンを随時実施しています(X20・X30では常時無料)。


各サーバーのパフォーマンスを比較

では、次に各サーバーの実力を比較してみましょう。サーバーの性能はスペックだけではわかりません。そのため、実際に各サーバーを使用して検証を行った結果をもとに、実際の能力差を見てみたいと思います。

比較に使用するのは、当サイトで独自に調査したデータで、エックスサーバーは「X10」、mixhost は「スタンダード」プランを使用しての結果です。調査の詳細については、以下の各記事でご確認ください。(2017年3月の調査結果)

Webサーバーの安定性と応答速度をツールで比較(monitis)【2017年版】
WordPressサイトの表示速度をレンタルサーバー各社で比較【2017年版】(GTmetrix)


サーバーの安定性を比較

まず、サーバーで最も重要な「安定性」からチェックします。

調査は Webサーバーの監視ツール「monitis」を利用したもので、約7日間に渡りサーバーの安定性と応答速度をモニタリングした結果を比較します。



「応答速度」は、外部からサーバーに対してサイトのデータを送るよう命令を送った際(HTTPリクエスト)に、どのくらいで応答を返してきたかを計測したもので、数値が小さいほうが応答は速いため、より良いサーバーということになります。

また、「応答なし回数」は、リクエストを送ったにもかかわらず、サーバーから応答がなかった(またはかなり遅かった)、つまり Webサイトの表示ができなかった可能性があると考えられますので、応答なしの回数が少ないほうが安定性の高いサーバーといえます。


Webサーバーの応答速度

最速 平均応答速度 速度順位
mixhost 95 409 3
エックスサーバー 82 516 4

Webサーバーの応答状況(安定性)

応答なし回数 (除外分) 応答なし合計 安定性順位
エックスサーバー 3 -3 0 1
mixhost 10 -3 7 9



まず、応答速度ですが、他社と比較するとどちらも非常に早く、また数値の差もほとんどないため、ほぼ同格という感じです。

一方、応答状況に関しては、mixhost のほうがやや応答が返らなかった回数が多いです。ログを見ても、明らかなエラーがみられたポイントもありましたので、安定性に関してはエックスサーバーのほうが上と言えるでしょう。


WordPressの表示速度を比較

次に、各サーバーに設置した WordPressサイトの表示速度を比較してみます。表示速度の計測には、Webサイトの速度に関するパフォーマンスを計測できる「GTmetrix」を使用しています。

結果の数値については、小さいほうが速く表示できるということを意味しますので、数値が小さいほうがより良いサーバーということになります。(計測に使用したWebサイトのデータは共通)

なお、以下のデータには、エックスサーバーの nginx 導入後、mixhost の QUIC 導入後のデータを反映しました。


WordPress の表示速度

最小値 最大値 平均値 順位
エックスサーバー 1.0 1.5 1.24 1
mixhost 1.2 1.5 1.3 3



調査時には全部で15のレンタルサーバーの速度を測定しましたが、エックスサーバーはトップ(sixcore と同点)で、mixhost は同じ 3位ですが、QUIC 導入により「1.66 → 1.3」秒へと速度がグンと上がりました。

エックスサーバーのほうが若干速いですが、他社と比べると誤差の範囲といってよく、どちらも本当にすごく速いです。


まとめ

以上、エックスサーバーと mixhost について、その概要から、実際の「安定性」と「サイトの表示速度」まで比較してみました。

まさに頂上決戦という名にふさわしく、仕様・サーバーの実力ともにトップレベルのサーバーであり、どちらを選んでも後悔することはないでしょう。



ただ、様々な調査を経たうえで若干気になったのは、エックスサーバーより mixhost のほうがやや不安定な印象がある点です。

mixhost は、まだサービス開始から日が浅いということもあり、10年近くの運営実績のあるエックスサーバーと比べると信頼性にはやや欠けます。実際に2017年2月には大規模な障害も発生しました。その際の対応は非常に良かったので、印象は悪くはありませんが、もう少し様子を見たい気がします。



それから、mixhost はリリースしたてのサービスということもあり、ヘルプなどの情報も初心者でも迷わないといえるほど充実していませんし、リアルタイムでヘルプをしてくれる電話サポートもありません。問題を解決するときに頼りになる、ネット上の情報も、まだエックスサーバーほど多くありません。

また、管理画面が cPanel というシステムになっていて、柔軟性が高い反面、多機能すぎてわかりづらかったり、項目の名称が独特だったり、一部は英語のままだったりするので、初心者にとってはとっつきづらいという点もあります。こういった点においては、やはりエックスサーバーのほうが初心者には向いています



もちろん、今回の結果を見てもわかるように、他の長年運営しているレンタルサーバーと比較しても、mixhost ほどコストパフォーマンスが高いサーバーはそうそうありませんので、完全な初心者でなければ、mixhost も十分オススメできるサーバーです。管理人も、エックスサーバーをメインに、mixhost をサブとして利用しています。



以上をまとめると、こんな結論になります。


エックスサーバーがオススメな人

  • 安定性を重視する人
  • 初心者や技術的なことにあまり自信がない人



初心者向けレンタルサーバー「エックスサーバー」



エックスサーバーの公式サイトへ

エックスサーバー「X10」の検証・評価レビュー



mixhost がオススメな人

  • 多機能で速いサーバーが好きな人
  • アダルト系のサイトを運営したい人



安くて高速なレンタルサーバー「mixhost」



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mixhost(ミックスホスト)の検証・評価レビュー