オンライストレージとしてのレンタルサーバー比較



近年レンタルサーバーのディスク容量は急速に増大しました。その大容量のディスクをオンラインストレージ(ファイルサーバー)として利用できれば、レンタルサーバーをより活用できることにつながります。

オンラインストレージやファイルサーバーの概要については、「オンラインストレージ(ファイルサーバー)向けのレンタルサーバー」で説明していますので、ここでは当サイトで紹介しているレンタルサーバーの中で、オンラインストレージとして利用可能なサーバーについて、その機能の詳細を比較してみたいと思います。



レンタルサーバーの非公開領域とストレージとしての利用比較

オンラインストレージとして利用できるレンタルサーバー詳細比較

オンラインストレージとして利用する際に必要な機能

まず、オンラインストレージとして利用するために重要な「非公開領域」の有無と「複数ユーザーの作成」可否をチェックしてみましょう。

詳細はオンラインストレージ(ファイルサーバー)向けのレンタルサーバーで説明していますが、それぞれ以下のような意味がある機能で、ファイルを安全に保管する上ではとても重要な機能です。

・非公開領域:第三者がアクセスできないディスク領域・ファイルの保護上非常に重要
・複数ユーザー:契約者以外にディスク領域にアクセスできるユーザーの作成有無・ファイル共有が行いやすくなる

非公開領域と複数ユーザー作成可否の一覧

サーバー名 非公開領域の有無 複数ユーザー作成可否
エックスサーバー ×
カゴヤ ×
WebARENA
さくらインターネット ×
WADAX ×
heteml (FTPユーザー)
ABLENET × ×
お名前.com ×
ロリポップ × ×
SpeeVer × ×
iCLUSTA+ ×
Bizメール&エコノミー
クローバー ×



一覧の中で、非公開領域があり、かつ複数ユーザーの作成が可能なのは、heteml と WebARENA・Bizメール&ウェブエコノミーの3つです。

WebARENA と Bizメール&ウェブエコノミーは、中規模以上の企業での利用もターゲットにしているレンタルサーバーのため、複数ユーザーの作成が可能になっていますね。

heteml は「△(FTPユーザー)」としていますが、これは厳密にいうと「ユーザーアカウント」を作成できるわけではありません。ただ、FTPアカウントを複数作成でき、後述する WebDAV 機能を複数人で利用することができるため、ここでは複数ユーザーの作成が可能としています。

なお、FTP ユーザーを複数作成することができるサーバーは、エックスサーバーをはじめ、heteml の他にもいくつかありますが、あくまでも FTP を使用してサーバーにアクセスできるだけの機能しかないため、あえてここでは挙げませんでした。


レンタルサーバーをオンラインストレージとして利用する 3つの方法

次に、レンタルサーバーをオンラインストレージとして利用するために、サーバーにファイルを転送する機能を見てみましょう。ファイルの転送機能には、主に以下の 3つの方法があります。

 ・WebDAV(パソコン上のフォルダのように使える機能)
 ・スマホの専用アプリ
 ・FTP(ファイルをサーバーに転送する機能 主に専用ソフトを利用)

この 3点の機能の有無について、各サーバーを比較してみましょう。

WebDAV・スマホアプリ・FTP 機能の一覧

サーバー名 FTP WebDAV スマホアプリ
エックスサーバー × ×
カゴヤ × ×
WebARENA ×
さくらインターネット ×
WADAX ×
heteml ×
ABLENET × ×
お名前.com × ×
ロリポップ ×
SpeeVer × ×
iCLUSTA+ × ×
Bizメール&エコノミー × ×
クローバー × ×

FTP 機能

当然といえば当然ですが、FTP の機能はすべてのレンタルサーバーで利用可能です。

FTP はサーバー上にファイルを管理する際に利用する機能で、多くは Webサイトの情報である HTML ファイルや自作 CGI ファイルなどをアップする際に利用されます。通常は FTP専用のソフトを利用してファイルのやり取りを行います。

適切なソフトを利用すれば安定性は高めなので、確実にファイルのやり取りを行うには、FTP を利用したほうがいいという場合もあるでしょう。ただ、FTP 専用のソフトのインストールや設定が必要なため、WebDAV に比べると手軽さにおいては劣ります。


WebDAV 機能

WebDAV が利用できるのは、ロリポップ・heteml・WebARENA の 3つです。

WebDAV は PC 内に簡単な設定を行うことで、サーバーの領域を PC のフォルダと同じ感覚で利用できるようにする機能です。設定も簡単だし、利用も気軽に行えるので、日常的に利用するにはおすすめです。

なお、WebARENA に関しては、Windows Vista 以降の OS では利用できないことがあるようです。実際に Windows 7 や 8 で試しましたが、うまく動作しませんでした。そのため、実質利用できないと言っていいかもしれません。


スマホアプリ

スマホアプリを提供しているのは、以下の 2社です。

・さくらインターネット(さくらポケット)
・WADAX(WADAX App)

スマホのアプリは、スマホからレンタルサーバーのディスク領域にアクセスできるので、スマホで撮った画像などをそのままサーバーに保存したりすることができます。スマホの容量が少なめな人にとっては重宝する機能ですね。

さくらポケットは、サーバー内に「sakura_pocket」という名前のディレクトリがあり、さくらポケットにログインするとこのディレクトリにアクセスします。そして、このディレクトリが非公開領域になっています。

WADAX の場合は非公開領域がなく、スマホからも普通に HTML ファイルなどが保管されているユーザーのディレクトリにログインします。

ただ、WADAX に関しては、このようなアプリを提供してはいますがストレージとしてのサーバーの利用は推奨していないようなので、ファイルの保存場所としてレンタルサーバーを使用したいのであれば、さくらのレンタルサーバを利用するのがいいでしょう。

「さくらポケット」 v.s. 「WADAX App」スマホアプリ比較


オンラインストレージとしてのレンタルサーバー比較まとめ

ファイルの共有や保管をする目的でレンタルサーバーを利用するのであれば、やはり WebDAV が使い勝手がよく、簡単に利用できます。

また、ファイルを安全に保管するためには非公開領域があるサーバーを使いたいところですし、日常的に他の人とファイルを共有するのであれば、複数のユーザーを作れることが管理上重要です。

以上の「WebDAV」「非公開領域」「複数ユーザー」の 3点をすべてあわせ持つレンタルサーバーは、現時点では heteml だけです。



heteml は、2016年11月にサーバー環境を一新して、非常に安定性が高く、パフォーマンスも高いレンタルサーバーに生まれ変わりました。

以前は、同系列の「ロリポップ!」の「エンタープライズプラン」の登場によって若干影を潜めてしまっていた感があったのですが、現在のスペックでは、ファイル保管を目的とした利用だけではなく、Webサーバーやメールサーバーとしての利用にも非常に価値が高いサーバーになっています。

以上から、Webサイト やメールの運用を行い、さらにファイルの保管にもレンタルサーバーを利用したい、という欲張りなユーザーには heteml がおすすめです。



 heteml(ヘテムル)の検証・評価レビュー