サーバー別のWordPress表示速度を独自調査データで比較【2020年版】



年々、検索エンジンでの評価におけるWebサイトの表示速度の重要性が増してきています。

検索の最大手である Google は「Webサイトの表示速度が重要な理由」として、以下のような情報を挙げています。

ページの読み込みに時間がかかると、直帰率に深刻な影響を及ぼします。具体的には:
・ページの読み込み時間が 1 秒から 3 秒に増加すると、直帰率は 32% 増加します。
・ページの読み込み時間が 1 秒から 6 秒に増加すると、直帰率は 106% 増加します。
・遅いと判断されたページは、Google 検索のランキングが下がる可能性があります。

https://support.google.com/webmasters/answer/9205520?hl=ja

表示速度に関しては、速いレンタルサーバーを選択するだけでクリアできる部分も多いです。

そこで、例年通り、当サイトで紹介している各レンタルサーバーに、現在世界で最も利用されている CMS(コンテンツマネジメントシステム)である WordPress を設置し、その表示速度をツールで測定・比較しました。


WordPress の表示速度調査実施概要

WordPress サイトの表示速度を調査するため、monitis というサービスを利用しました。

monitis はサーバーをモニタリングするための数多くのサービスを提供していますが、ここでは FullpageLoad という、ユーザーが実際にサイトの表示を行うのと同様の環境でサイトの読み込み完了までの時間をチェックできる機能を使用しています。

この機能で測定した、各サーバーにおける WordPress サイトの表示速度を比較します。



WordPress は、デザイン情報である「テーマ」、コンテンツ情報を含む「データベース」、画像などのデータを総合管理できるシステムですが、ユーザーからサイトを表示するリクエストがあるたびに、それらのデータを集め、サイトを構築し、データを送り返すという仕組みになっています。

そのため、サイトデータを送り返す Webサーバーだけではなく、WordPress を構成する言語である PHP やデータベースサーバーのパフォーマンスを含めた、レンタルサーバーの総合力が試されるシステムとも言えます。

そういう意味でも、WordPress の表示速度をチェックすることは、サーバーの真の実力を知ることにもつながる、と言っても過言ではないでしょう


測定条件の詳細

今回測定を行った環境や条件ですが、すべてのサーバーに全く同じ内容の WordPress サイトを構築しています。

以下が、その詳細条件です。

WordPress のバージョン ver.5.0
WordPress のテーマ Twenty Nineteen
WordPress プラグイン WP Multibyte Patch / Akismet / Hello Dolly
PHPのバージョンと動作モード 各サーバーで自動的に設定されるバージョンとモードを使用
(機能が随時アップデートされ変更されているため)
コンテンツ内容 WPテーマユニットテスト
(すべてのコンテンツをトップページに表示した状態)
測定ツール monitis
測定元サーバー(東京・新宿)
測定期間 各7日間のチェックを7か月間(2019年6月~12月実施)
測定内容 WordPress サイトの表示速度
(20分ごとに計測を実施)
測定状況の流れ 日本国内のサーバーから Webサイトの表示を要求し、サイトデータの取得完了までの時間を計測
測定用ブラウザは Google Chrome を使用
コンテンツ内の特定の文字列が取得できるかもチェック



これまで可能な限り同じ条件で比較をするようにしていましたが、長期間に渡り複数のサーバーを調査することにしたため、PHP のバージョンなどを同一にするのが難しい状況になりました。

そのため、PHP のバージョンやモードなどの細かい設定については、各サーバーで自動的に設定される初期状態の設定をそのまま使用しています。



プラグインに関しては、WordPress をインストールした際にデフォルトで導入されているもので、特に意味はありません。

コンテンツは、WordPress Codex で提供されている「WPテーマユニットテスト」というデータを利用しています。テキストの量もほどほど、画像や Youtube なども貼り付けられているので、現実のブログなどに近いデータ量になっています。誰でも利用できるコンテンツなので、今回検証した条件を再現することも可能です。



なお、基本的に月額料金が 1,000~2,000円程度のプランを検証の対象としていますが、今回もスターサーバー・ロリポップ!・さくらインターネットに関しては、月額500円台の「スタンダード」プランを使用して検証しています。これは、全プランの中でもユーザー数が一番多いこと、上位プランより性能がいい、という 2つの理由からです。


WordPressサイトの表示速度比較

では、WordPress サイトの表示速度を比較してみましょう。

チェックする項目は「平均表示速度」で、それを元に順位付けしています。当然、「平均表示速度」が速いほど、パフォーマンスの高いサーバーということになります。

最速で表示できた値と最も遅かった値もあわせて掲載していますが、順位付けはわかりやすいように平均表示速度だけを基にしています。

以下にその結果を、個人向けサーバーと法人向けサーバーに分けて掲載します。


個人向けサーバーのWordPress表示速度比較

順位 サーバー名
(プラン名)
応答速度(ms)
平均 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1 エックスサーバー
(X10)
2.91 2.00 4.35 2.87 2.70 2.61 3.20 2.67
2 ConoHa WING
(ベーシック)
3.03 2.39 3.94 3.12 2.97 2.88 3.20 2.73
3 ColorfulBox
(Box2)
3.04 2.85 4.24 3.03 2.77 2.58 2.63 3.21
4 heteml
(ベーシック)
3.22 3.16 4.64 3.06 3.00 2.80 3.02 2.89
5 mixhost
(スタンダード)
3.27 2.34 3.89 3.10 3.20 3.24 4.30 2.81
6 スターサーバー
(スタンダード)
3.28 2.65 4.30 4.83 3.13 3.07 2.90 2.08
7 ロリポップ!
(スタンダード)
3.39 2.67 3.97 3.24 4.70 3.01 3.03 3.10
8 さくらのレンタルサーバ
(スタンダード)
3.97 4.18 4.34 3.94 4.06 3.87 4.03 3.34

※無断転載禁止



各サーバーの結果について、順に見ていきます。

まず、トップの エックスサーバーは、7月と11月に3分~4分台の結果が出ていますが、他は安定して 2分台の結果が出ており、トータルの平均でも唯一の 2分台の結果になり、実力を見せてくれました。

7月と11月は、他社も比較的遅い数値が出ているので、ツール側の問題もあったかもしれませんね。

次点は ConoHa WING で、こちらも7月、8月、11月は3分台が出ましたが、他は 2分台で収まっており、安定性も抜群です。

3位は ColorfulBox です。7月の4分台が響いたせいか、結果としては ConoHa WING よりトータルでは 0.01秒遅かったですが、完全に誤差のレベルですね。

4位は heteml。これまで上位に位置していましたが、バラツキはそれほどないものの、ほぼ 3秒前後の結果になっているので、残念ながら上位 3位以内には食い込めませんでした。

5位は mixhost。安定性に関しては、かなり他社に後れを取ってしまいましたが、速度に関してはまだまだ上位に食い込める可能性が残されています。

mixhost は、11月後半から12月にかけて、転送量目安の緩和や CPU のスペックアップを図っているので、今後に期待しましょう。

6位は スターサーバー。12月に極端にいい数値がでているものの、それ以外は 3秒台や 4秒台も見られ、トータルではイマイチな結果になってしまいました。バラツキもやや多そうです。

7位は ロリポップ!。おおむね 3秒台で、3秒台後半~4秒台後半も見られたため、残念ながら上位には至れませんでした。

今回の調査は、これまでも調査していた「スタンダード」プランでしたが、昨年リリースした「ハイスピードプラン」はかなり良い結果が出そうなので、要注目です。

8位はさくらのレンタルサーバ。安定感はあるものの、残念ながらほぼすべてが 4秒前後と、他社と比較しても遅めです。それでも昨年の結果では 4.78秒という結果だったので、以前と比べるとかなり改善はみられるのではないでしょうか。


法人向けサーバーのWordPress表示速度比較

(※ 法人向けは後日アップデート予定・下記は2019年の調査内容)


サーバー名
(プラン名)
平均表示速度
(秒)
最小値
(秒)
最大値
(秒)
総合順位
sixcore
(S1)
2.53 1.87 5.30 1
WADAX
(TypeB)
2.98 2.00 11.96 2
iCLUSTA+
(ミニ)
3.76 2.42 15.67 3

※無断転載禁止



法人向けは、個人向けに比べると全体的に遅めです。個人向けのほうがユーザー数が多いこともあり、スペックアップも個人向けのほうが優先される傾向がありますので、ある意味想定内と言えるでしょう。

その分、サーバー1台ごとのユーザー数が抑えられているなど、サーバーに負荷がかかった時の安定性は高いのが法人向けサーバーの特徴です。

sixcore と WADAX は平均表示速度が 2分台に収まっているので、いずれのサーバーでも遜色はないと思いますが、昨年より若干成績がよかったものの、iCLUSTA+(アイクラスタプラス)は上位と比較すると見劣りするため、ユーザーに離脱される可能性があることを考えると、やはり厳しいと言えるでしょう。

なお、CPI(シェアードプランACE01)については、どうやら IPS やファイアウォールレベルでモニタリングを遮断されてしまったようで、計測ができませんでした。会社側に依頼しないとモニタリングができなさそうなので、後日測定を実施できたら公開したいと思います。


まとめ

結果としては、昨年もトップを占めたエックスサーバーと sixcore が、それぞれ個人向けと法人向けで最上位にランクインして、その強さを見せてくれました。また、個人向けの ConoHa WING、法人向けの WADAX なども、今回はかなり頑張って良い成績を上げてくれています。

それにしても、年々各サーバーによる差はなくなってきています。このレベルなら、正直どこのサーバーを使っても大きな差はないと言えるかもしれません。

ただ、体感的には若干の差は見られるように感じますし、コンテンツ量が多くなればさらに差がつく可能性はありますので、やはりできるだけ速いサーバーを選ぶほうがいいですね。

そういう意味では、毎回安定して速い速度を出している、個人向けのエックスサーバーや法人向けの sixcore は、やはりおすすめのサーバーと言えるでしょう。


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